トップ > 研究内容 > 組織写真館
アルミニウムのデンドライト
高純度(99.999%)アルミニウムのインゴット表面に出現したもの.
茶色がかかっているのは酸化皮膜による干渉色.
Al-40%Cu合金の断面
初晶として晶出したAl2Cuが針状に多数見える.
この合金は母合金としてアルミニウム合金へ銅を添加する際に使用される.
アルミニウム合金は,このような母合金を純アルミニウムに添加することで様々な組成のものが作られる.
再結晶途中の結晶粒組織
陽極酸化によって形成される皮膜の厚さには結晶方位依存性がある.
このため,陽極酸化後偏光顕微鏡によって結晶粒組織を観察することが可能である.
画像は試料を圧延および焼鈍の後,RD-TD断面から(圧延を横から見た方向)観察したものである.
非常に薄い圧延組織(横縞のように見える)と大きく育った再結晶粒が見える.
半溶融鋳造材の組織
球状化した初晶α-Alのすき間にAl-Si共晶が存在している様子のSEM反射電子像.
初晶の球状化により,伸びなどの機械的性質の改善が期待できる.
鋳造材に見られる晶出物
ディープエッチングを施すことで晶出物を立体的に観察.
左にChinese-script状の,右に粗大板状の金属間化合物が見える.
Al-Mn合金に出現した析出物の高分解能像
Al-Mn合金中に析出する板状Al6Mnを取り出してTEM観察したもの.
右側の黒い部分は母相より不純物であるSiを吸収してα-AlMnSiへ変態している.
チタン複合材の断面
チタン合金と生分解性セラミック複合材の断面写真.
生体内でセラミック部が溶解して多孔質材料となることで,治療初期と後期で機械的性質を変化させられることが期待される.
Ti-Zr系合金のウィドマンシュテッテン構造
Ti-Zr系合金に出現したマルテンサイトによるウィドマンシュテッテン構造の偏光顕微鏡像.
マルテンサイト(α' or α")は比較的ヤング率が高いため,生体材料として用いるにはβ型合金とする必要がある.
チタン合金中に出現したケイ化物の高分解能像
化合物を粉砕した後,カーボンフィルムに担持してTEM観察したもの.
貝殻状断口を示すようなものは粉砕することで非常に薄い端部が形成するため,TEM観察は容易である.
Cu合金の焼鈍双晶
結晶粒内部に帯状に見えるものが全て双晶.
アルミニウムと異なり,界面エネルギーの低い銅は双晶を形成しやすい.
Cu-Ag-Zr系合金の析出物
時効熱処理したCu-Ag-Zr系合金のTEM明視野像.
微細な析出物が整列して析出していることがわかる.
Cu-Ag系は粒界反応型の析出が起こるとされるが,Zr添加によって粒内析出が起こるようになる.
Cu-Ag-Zr系合金の析出物
同じ試料に見られる析出物の高分解能像.
Cu母相と同じ原子の並び方であることがわかる.
析出物に見られるモアレ
同じ試料に見られる析出物に見られるモアレパターン.
Cuと析出物の原子の並び方が似ており,間隔が違うため出現する模様.
マグネシウム基複合材料の組織
マグネシウム粉末とセラミックスの複合材料を焼結によって作製したもの.
マグネシウム粒子のすき間に白くセラミックスが見えている.